つんどく、よんどく?

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考える力を鍛える読書法とは

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私は本を読むことが趣味なので、

少しでもいい読書方法がないかを探し求めていることもあり、

よく”読書”に関する本を読みます。

今日はその”読書”本の中でも、面白い本を読んだのでシェアしたいと思います。


 

紹介する本のタイトルはこちら。

読書は格闘技

なんて刺激的なタイトルなんでしょう(笑)

「ほら、読書好きなんやろ?はよ手にとって読んでみ?」

と言わんばかりのこのタイトルセンス。私の読書欲をくすぐってきます。

そして案の定、無意識のうちに手にとっている私がいました。

 

あなたはレフェリー

この本は、あるテーマに沿って、異なる二冊の本の主張を戦わせながら、

著者自身の考えや思考を差し込んでいくという、

ある種、二つの本が戦うファイターで、著者自身がレフェリー

みたいな構図、文章展開で構成されています。 

この構図になった源泉には、著者自身の読書観が大きく影響しています。

 

私の考える読書においては、著者の考えをそのまま無批判に流れ込ませるのではなく、著者が繰り出す攻撃を読者が受け止めたり、さらには、打ち返したりするからだ。 

 

まさに”読書は格闘技”と、端的に著者の読書観を表しています。

 

瀧本流、本との戦い方講座

ざっと読んでしまうと、

単に瀧本氏が良書を教えてくれている本なのかな?

と思ってしまう可能性があります。

瀧本氏の文章はある種刺激的で、

読者を啓発させてくれる文章だからです。

その読み方は、著者が期待した、この本の読み方としては間違っていると思います。 

瀧本氏はあくまで一例としてあるテーマ(例えば、グローバリゼーションとか組織論)

を取り上げているだけであり、

それらの本をオススメしたいわけでこの文章を書いたのではないからです。

 では、この本で何を伝えたかったのか。 

それは、

瀧本流、本との戦い方、

です。 

 

読書を始めようと思っている人にオススメ

もともとこの本は、

とある月刊誌に連載されていたものを加筆修正して一冊にまとめたものです。

一つ一つのテーマに関する文章量はだいたい10ページくらいなので、

普段読書してなくて、読書体力がついていない人にとっては

非常に読みやすい本だと思います。

また途中途中にあるテーマで戦わせた本だけではなく、

類似書として数冊提示してくれているので、

この中から自分の興味を持った本をピックアップして、

本を読むことへのきっかけにもなります。

もちろん、読書中毒の方々にとっても

新しい発見のある本のチョイスになっているので、

参考にしてみるといいかもしれません。 

 

ハリーポッターは、”21世紀の教養小説

中で取り上げているテーマとして印象に残っているのは、

児童書や漫画を取り上げていることでした。

特に児童書ではかの世界的ベストセラー、

ハリーポッターをpick up しているのが印象的でした。

 それが著者の視点から見ると、

21世紀の教養小説

として結論づけられているところが、

また読んでみたいという欲を掻き立ててくれます。 

 

考える力を鍛える読書法

著者の文章力もさることながら、

圧倒的な知識と経験、物事の視野の広さをまざまざと見せつけてくれる、

そんな本でした。

 

かのショーペンハウアーはこう言っています。

 

読書とは、自分で考える代わりに他の誰かに物を考えてもらうことである。

 

この一言が、”通常の”読書の本質を表している気がします。

受け身になって読むだけでは、いつまでたっても考える力はつきません。

この本で紹介されている読書法をもってして、

単なる読書を超えた、考える力を鍛える”読書”ができるのだと思います。

 

そんな私もこれから、本と戦ってきます。